50代に入ってからの、会社での働き方・キャリアへの向き合い方:5つのポイント

会社に替わる居場所

私が勤務している会社は、4月が期初の会計年度で運用されており、組織改編・人事異動のタイミングは基本的に4月1日。例年、年が明けると昇進や異動など会社全体が人事に明け暮れることになります。
そんなバタバタ・ソワソワとする中、50歳を過ぎて新年度を迎えるにあたり、会社での働き方や自身の今後のキャリアへの向き合い方を見つめ直したいと思いました。

 

1. 明日でいいことは明日にまわす。残業しない、休日に働かない。

20代の頃から、仕事のスイッチが入ると、上司から言われたわけでも今日中にやらないといけないわけでもないのに、退社してウチに帰ってからまたPCを開いたり、休日にまとめて猛烈に仕事したり、「働きマン」に変身することがありました。
50代からは「会社に替わる場所」を見つけないといけないので、休日は会社の仕事はしない。セカンドキャリアを考えたり、そのための準備をする時間に充てたい。平日も、無理に残業するよりも誰よりも早く帰って(その方が部下も内心嬉しいはず)、脳をリセットする時間をおいてしっかりとした睡眠を取るようにしたい。

 

2. 自分の成果を追いかけるよりも、チームや部下を育てることに注力する。

マネジメントを担うポジションになって久しいですが、人材育成に心底喜びを感じられるようになったのは最近のことです。それまでは、自分のアウトプット・成果が認められることが最も報われたと思える瞬間でした。
正直今でも自分でやったほうが早いなと思うときもありますが、50代からは「自分ひとりでやらない」を自身に課して、チームに任せる・やらせてみる・考えさせる、我慢強さを培いたい。それが部下よりも早く退社することにもなりますし。

 

3. 社内でのポジションや評価を周囲と比較しない。

私は転職組なので、いわゆる”同期”はいないのですが、それでもこの年代になると、自分より年下の人が自分より上のポジションに就くことを目にすることも増えてきて、やっぱりなんとなく気にはなるものです。
入社以降、よーいどん!で会社への貢献を積み上げて今のポジションにいるわけですが、その間にも、育児を経験したり、独身のまま海外駐在をこなしたり、親の介護をせざるを得なかったり、会社と並走するプライベートの境遇や経験は人それぞれ、誰も同じものさしでは測れないということがわかってきました。
自分を他の誰かと比べることをやめることは、ずいぶんと気持ちが軽くなるものですね。

 

4. 会社では、新しい領域に挑戦するよりも、自分のこれまでの知見・経験を深めるキャリアパスを志向する。

定年まで働くとして、この先10年の間の会社での自分の価値はなんだろうと考えると、これまでの知見・経験だろうと思うのです。似たようなケースが過去にもあったのでこうした方がいいとか、以前もこのようにやって上手くいったとか、経験に基づくフィードバックが、50代の私ができる会社への最大の貢献だろうと。
今の会社でのこれからのキャリアパスは、この自分の付加価値をさらに深めることを志向し、新しい領域への挑戦はセカンドキャリアに取っておきたいと思います。ファーストキャリアでの経験がセカンドキャリアに活用できるかもしれませんし。

 

5. 会社を辞めたあとも会いたいと思える友人関係を築く努力をする。

年を経るにつれて友人との関係は変わっていきますし、大人になってから新しい友達を作るのは至難の技。
そういう意味で会社というのは、私たち働く女性にとって数少ない友達作りの場かもしれません。
たとえば、同じ目標に向かって戦友のように頑張ってきたプロジェクトメンバーの中には、プロジェクトが終わったあとも、どちらかが会社を辞めたあとも、仕事以外の共通の話題がある友人候補がいるかもしれません。
これまでは自分から声を掛けることなどなく、プロジェクトが終わったら「はいお疲れさまでした」のタイプでしたが、会社の中での人間関係を築くことを面倒くさがらず、少し時間と手間をかけてみようか・・と思っています。

若い頃は、燃費も悪くて騒音も出る、古いボロボロの小さい中古車にアクセル全開で走っていたようなものでした。若いからできたけれど、あちこちぶつけたりして、決して効率は良くなかった。
30代後半でマネージャーになって、ハイブリッドの新車に乗り換えて、もう少しスマートに、楽に、安全に、長距離運転できるようになった。
50代は、バイクでツーリングをするように走りたい。風景や空気の温度や風の匂いを感じながら、自分のスピードで、好きな場所を、車よりも少し自由に。
リタイアしてしばらくしたら、自転車に乗り換えるタイミングがくるかもしれませんが、それも楽しそうです。

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