若い頃の写真を見て恥ずかしくなることはよくありますが、メイクによるところも大きいのではないでしょうか。
眉の描き方とか、リップの色とか、そのときは年齢に関係なくみんなしていた流行が、今見るとひどく時代を感じることもありますし、若い時の自分のメイクの下手さ加減にげんなりすることもあります。
あるいは、若いときには良いと思っていたことが今はあんまりピンとこないってこともありますね。
メイクって毎日するものですが、今のメイクから足し算・引き算が必要になってないかという目を時々持たないと、惰性でやり続けると年齢とメイクが少しづつちぐはぐになっていきます。
50代になって、私もある日はっと気づくメイクの節目を何度か迎えました。
1. アイシャドウから色を抜く
アイシャドウパレットをたくさん持っていてオレンジ系やピンク系にしたり、若いときはブルーやグリーンをのせていたこともあったのですが、ある日、目のまわりにカラーいらないかも、と気づきました。
若い女の子のアイシャドウはあんなに可愛らしいのに、50歳になるとなぜでしょう、同じアイシャドウパレットを使うと、むしろけばけばしい加齢を演出してしまう。
今のアイシャドウメイクは、肌より少し明るい色のクリームシャドウでまぶたのくすみを消して、色の入っていないパールを黒目の上に、少しキラキラさせて終了。
目の上は色はのせない。代わりに、疲れて見えないように明るくトーンアップを仕込みます。
2. リップをアンチエイジングケア
リップは、ファンデーションや眉、アイラインに比べれば、簡単にさっとできるメイクです。私も、冬の乾燥する時期だけ、ドラッグストアで買ったリップクリームをつけて、あとはリップをそのまま塗るだけ、でした。
しかし、肌と同じように、もしくは肌よりも早いスピードで、唇も加齢していきます。唇そのものの色が白くなっていき肌との境目がぼやけていく、やせて厚みがなくなりボリュームダウン、結果、メリハリがなくなり余白が広くなるせいで、顔が大きく見えます。
まず、リップセラムを使い始めました。私はクリスチャンディオールのリップマキシマイザーセラムを、もう5本以上使っていると思います。リップクリームと比べれば高価ですが、唇に色味が出てふっくらします。冬でもガサガサに荒れることなくしっとりしたままです。朝、セラムを塗ってしばらく置いて浸透させてから、リップを重ねるようにしています。
それから、リップライナーで縁取りをするようになりました。年齢を重ねると、どうしても唇の境目がぼんやりしてくるので、このひと手間を加えることで、リップが一気に華やかになります。
3. チークの代わりに、艶ハイライト
血色の良い方ではなく、すっぴんでいると顔色が悪いとよく言われていたので、若いときはピンクのチークが毎日欠かせませんでした。
40歳半ばくらいからでしょうか、肌質が少し変わって、肌にかゆみと赤みが出るように。これが嫌で皮膚科に通ったこともあったのですが効果なく、韓国コスメでツボクサの成分、シカに出会ってようやく肌のゆらぎが落ち着きました。
せっかく赤みが抜けたのに、わざわざチークで色味を足すなんてと、チークは封印。
代わりに、黄味が強かった肌色がトーンアップしたので、さらにぬけるような韓国女優の肌に近づくために、Cラインと鼻筋にハイライトで艶感を。シャネルのポーム・エサンシエルが好きです。
4. ノーズシャドウでバランス
身体がやせていても、ダイエットをしても、顔だけは丸いまま痩せなかったのに、年をとったら頬の肉が勝手に落ちていくというのは、多くの女性が感じることではないでしょうか。
私も丸顔がイヤで、ジェニファーロペスみたいに頬がシュッとしてたらいいのにと長年思っていましたら、気づけば勝手に頬がこけていました。。
年を取ることでいいこともあるものだと思っていたのですが、顔の下半分だけがシャープになり、ともすると口元がおばあちゃんに見えなくもない・・。
K-PoPアイドルを真似をして、眉頭から鼻の両脇にノーズシャドウをブラシでスッと入れてみたら、顔の上下がバランスされて、顔全体がシャープに。
50歳になって始めたノーズシャドウ、とても気に入っています。
5. 目の下は潔くやめた
年を取ると、目力も落ちてくるので、アイラインでぐるっと引きたくなるところですが、思い切って引き算をしてみました。
アイラインは上まぶたのまつ毛の間を埋めるだけ、目尻も引っ張らない。
下まぶたには何もつけない、アイシャドウも、アイラインも、マスカラも。
最初は、目の周りだけメイクするの忘れたみたいに物足りなく感じましたが、会社で午後鏡を見たら、目の下が黒くなっていてギョッとするなどということもなく、1日中、目の下明るいまま、疲れて見えず、むしろ目の周りに若々しさが出たと思います。
加齢に伴い、スキンケアはアンチエイジングコスメをいろいろ試したり、美容医療を始めたり、足し算をしていくばかりですが、メイクは引き算することが意外とキーポイントかもしれません。
今まで毎日していたステップをやめるのは、ちょっと勇気がいりますが、いつもより少し遠い目を持って、本当にこれ必要かな?と、ときどき立ち止まってみるのがいいかもしれません。