私は、4%ルールを前提に資産形成をしています。
今のところインデックス投資のおかげで順調に進んでいますが、4%ルールは「30年間の資産継続成功率が90%以上」のルール。成功する確率は100%ではありません。
失敗してしまうレアケースとはどういった条件なのか、これを回避する策はあるのか、リスクについて考えてみます。
1. 暴落リスクの考え方
私の株式資産目標は、60歳時点で8,000万円です。
このようなシミュレーションをしてみました。
- 運用利回り:年5%
- 暴落幅:マイナス30%
①60歳で暴落したケース
②75歳で暴落したケース
4%ルールで切り崩した時に、それぞれのケースでの85歳時点の資産
結果は、、
| ケース | 85歳時点資産 |
|---|---|
| ① 60歳直後に暴落 | 約3,700万円 |
| ② 75歳で暴落 | 約7,100万円 |
もちろん、暴落は起きないに越したことはないですが、株式市場の歴史を振り返れば、定期的に暴落という事象は起きており、将来も暴落は起きると考える方がむしろリーズナブルでしょう。
問題は、暴落するか・しないかではなく、私の人生の中でいつ暴落するか?
75歳以降に暴落したところで、私の資産にも、老後人生にもほぼインパクトはありません。
つまり、私の人生における60代という10年間に、ちょうど市場に暴落が起きると4%ルールに失敗してしまう可能性が高くなるわけです。
2. 60代における、4%ルールの使用ルール
70代を過ぎれば、市場の動向に関係なく、必要とあれば資産を4%づつ切り崩して何の問題もありません。
60代は、規律が必要です。
- 1年に1度年末のタイミングで、株式資産が昨年よりも増えたか減ったかを確認する
- 増えていれば、4%を切り崩してOK。翌年1年間に使えるお金として。
- 減っていれば、切り崩さない。
60代の間は、「切り崩して良いのは資産が増加した場合のみ」という規律を持たないと、資産を長持ちさせることができず、長生きリスクにさらされることとなります。
3. 資産を切り崩せなかったら、どうする?
もしも、60代の間に資産が前年よりも減ってしまったということが起きたら、つまり、市場が暴落したら、生活費をどのように工面すればよいのでしょうか・・?
公的年金を繰上げ受給する
これは一見良さそうなのですが、年金は受け取りをスタートしたら途中で止められません。
ご存知のとおり、年金は繰上げ受給をすれば減額(−0.4%/月)されます。例えば、60歳直後に暴落し年金を受け取ることにすると、2年後に市場が回復して資産が増え始めても、年金の受け取りをストップすることはできず、-24%の一生涯減額は確定されており、取り戻すことはできません。
市場の暴落タイミングを予測できないのと同様に、回復タイミングも予測できないので、やり直しの効かない年金で補填するのは、むしろリスクのように思えます。
iDeCoを受け取る
私は外国株式を購入しているので、市場暴落時には同様に手を付けられないんですよね。
債券など、他の金融商品を購入している場合は、アリかもしれません。
退職金で高配当株式を購入し配当収入を得る
たとえば、退職金2,000万円で楽天SCHDを購入し、配当収入を得るのはどうでしょうか。
配当率が3.5%とすると、配当収入は年間70万円。
たしかに、元本を売却しないでインカムを得ることができますが、うーん、月に6万円ほどというと、お小遣い程度にしかなりませんね。やっぱり、4%ルールの方が効率がいいです。
インデックス投資を4%ルールで切り崩すのと、高配当株投資(楽天SCHD)の配当金、同じ元手資金だったらどちらが手取り多いんだろう?
あともうひとつのリスクは、私のような素人には”底”が読めないということです。市場が暴落したと思って、2,000万で購入したあと、実はまだ底値ではなくそこからさらに下がってしまったら、評価額が2,000万から減ってしまい、配当収入も減ってしまいます。
4. 60代で株式暴落に遭遇してしまったら・・結論
市場の暴落はいつかは起こりうるものですが、不幸にも、私が60代の時に起きてしまったらどうするか?
- 株式資産には手をつけない
- 不要不急の出費は延期する(家のリフォーム、車の買い替えなど)
- パートタイムでもバイトでも、少額でも安定的な就労収入を得る
- 足りない分は、現金預金を切り崩す
貯金を切り崩す生活はなんだか不安に感じますが、よく考えると、口座にお金を寝かしていても利子なんてほとんどゼロ。インフレを考えたら目減りしているとも言えるわけです。
株式投資は長期で見れば年利5%くらいのリターンを生むのですから、損をしてまで元手を減らすなんてすべきでないし、年金の繰上げ受給は、高年利7-8%、しかもノーリスクでリターン確定の金融商品を逃すようなものです。
もっとも優先順位の低い(=働かないお金)現金から手をつけるのは、全くもって理にかなっていますね。
こうして考えてみると、暴落リスクといってもずっとついて回るものではなく、一時的なものということがわかりましたし、起こった時にどうするか?を考えておけば、やみくもに不安に思う必要もないんだなと思いました。


